遺産の使い込み

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遺産の使い込み

他の相続人に遺産を使い込まれてしまった場合、民法の規定に基づいてその金額の返還や賠償を求めることができます。具体的には、不当利得返還請求や、不法行為に基づく損害賠償請求を行うことができます。

■不当利得に基づく返還請求(民法703条)
不当利得返還請求とは、相手方が不当に得た利益を返還させる請求です。民法では、以下のように規定されています。

第703条
法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。

つまり、①法律上の原因がないこと、②相手方の受益、③請求者の損失、④受益と損失の因果関係の4つの要件を満たすことが必要になります。

■不法行為に基づく損害賠償請求(民法709条)
不法行為に基づく損害賠償請求とは、相手方の不法行為によって生じた損害に対し、賠償を求める請求です。民法での規定は、以下の通りです。

第709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

要件は、①(相手方の)故意または過失、②権利侵害、③損害の発生、④権利侵害と損害の因果関係の4点です。

■703条、709条の違いは?
不当利得、不法行為のいずれも、立証の難易度は変わらないといわれています。ただし、時効の期間には違いがあります。不法行為では、行為から3年間請求しないと時効となります。不当利得では、通常の債権の時効と同様、10年間の期間が設けられています。

使い込みが長期にわたっている場合などでは、不当利得を選択することが多いです。

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